カロリン・ソタ氏による MONOLITH応援コメント

Maison des jonglages勤務、現在アンスティテュ・フランセ東京に勤める

カロリン・ソタ氏より、MONOLITHによせた応援のコメントをいただきました。


 

 先頃、渡邉尚と山村佑理のソロ作品を観る機会を得た。誠実で創意に富んだ作品だった。渡邉と山村はそれぞれの世界観を持ち、自分の身体と向き合った作品を作っているが、二人のあいだには芸術的共犯関係と人間的な共感から生み出される真の共通言語が形成されているのが感じられる。渡邉尚の獣性や捩れ、ダンスとダンス以外のもの、ジャグリングとジャグリング以外のものに関する探求と、山村佑理のリズムの破壊や、演技と演技を超えたもの、舞台上と舞台の外に関する探求は、互いに呼応し合う。『モノリス』はそんな二人のアーティストによる、期待が持てる公演であり、2015年12月に東京で行われるこの第一歩が大変楽しみである。このプロジェクトが日本のみならず、フランスでも大きな反響があることを心から願っている。 

 さらに、このような公演は素晴らしい機会でもある。アーティストにとって、まだ制作中のデリケートな作品を観客に見せることは、非常に勇気のいることではあるが、そこから多くを得ることができるからだ。また、ダンサー、ジャグラー、曲芸師、俳優といった他のアーティストたちにとっても、この公演を観ることで、二つの身体の対話や、ダンスとジャグリングの対話から、インスピレーションを得たり学んだりすることは多いだろう。そしてもちろん、日本やフランスの観客にとっても、創作段階にある独創的な作品を観ることができるのは貴重な体験となるだろう。 

 身体とオブジェ、ダンスとジャグリング、ダンスとサーカスのはざまに関する、明確な道筋もなく、広く認知もされていない真の芸術的アプローチを、日本において研究し、推進することは重要だ。このアプローチはよくあるものではないし、容易ではない。しかし同時にそこには大いなる自由があり、渡邉尚と山村佑理は、既存の方法にとらわれることなく、その自由を利用して彼らの芸術観を表現し、彼らにふさわしい私的で唯一無二の何かを作り上げることができるのではないかと思っている。  

  カロリン・ソタ(アンスティチュ・フランセ東京)